2018.03.07 もっとも美しいもの
正に三寒四温の春の訪れの日々、3月3日のお雛祭りは池袋P’s Barで演奏でした。
ご来場くださった皆さま、有難うございました。
ピアニスト永見行崇さんとのデュオ演奏。
彼との演奏はいつも何かしらのテーマを決めて、それに沿った曲をピックアップします。
この日は“お雛祭り”ということで【花と女性】をテーマにしました。
1曲目はカルロス・リラの“Maria Ninguém”から。
“冷たいマリア、マニアックなマリア、いろんなマリアがいるけれど、
僕のマリアは誰でもない、君なんだ”という、なんとも可愛らしい曲。
ここからは女性の名前がタイトルになっている曲を続けました。
“Maria Joana”, “Izaura”, “Dindi”, “Doralice”….まあ、あるわあるわ。
お金に目がくらんでしまう人あり、結婚を拒否されちゃう人あり、男性を夢中にさせちゃう人
あり・・・色々妄想しつつ(笑)演奏していてとても楽しかったです。
ジョビンの“浜辺のテレーザ”なんかもやりたかったなあ・・
永見氏の演奏も楽しかったー!
やおらピアノの上を開け何やら(演奏中)やり始めた永見氏。
すると、ピアノから雨粒のような音が流れてきます。
ピアノ線を摘んでミュートをかけてたのですね〜。
ポコンポコンというような音が、暖かい春の雨のような、流木のような感じ。
アンコールで演奏した“3月の雨”は、春の訪れに子供がはしゃいでるようでした。
と、【花と女性】をテーマに演奏したわけですが、お届けした“Amapola”(ひなげし)や
“Menina Flor”(花の少女)のように、古今東西、女性の美しさは花に例えられる事が多いようです。
この日初めて演奏して、その薫り立つような美しさに感動した曲が『Coisa mais linda』。
カルロス・リラとヴィニシウス・ヂ・モラエスの作った曲です。
もしこんな事を愛する人から言われたら・・・きっとクラクラしてしまうでしょうね(笑)。
でも、言われた女性はそれこそ花がほころぶように美しくなっていくのではないでしょうか。
【COISA MAIS LINDA (Carlos Lyra/Vinicius de Moraes)】
Coisa mais bonita é você
Assim justinho você
Eu juro, eu não sei por que você
Você é mais bonita que a flor
Quem dera a primavera da flor
Tivesse todo esse aroma de beleza que é o amor
Perfumando a natureza numa forma de mulher
Por que tão linda assim não existe
A flor, nem mesmo a cor não existe
E o amor, nem mesmo o amor existe
最も美しいもの それは君
正に君のこと
誓って言うよ 何故君なのか 僕には分からないけど
花より美しい君
春の訪れよりももっと
愛というこの高貴な香り
女性という形から香り立つこの美しい香りを
全て手に入れてしまいたい
こんなに美しいものは存在しない
花だって、色だってありはしない
そして愛だって
こんな愛はありはしないよ