2025.07.09 2年ぶりの宅録と想うこと
実に2年ぶりになるでしょうか、先日動画を録ってみました。
youtubeにアップしてるので、よかったら覗いてみてください。
⇒ Feitiço da Vila
以前のこのブログでも書いていたのですが、ここ数年体の不調が続き(更年期障害というやつです)、
私の場合、特に耳と喉の閉塞感が強く、それは歌うたいにとってはとても辛い症状でした。
耳が聴こえづらいというのは、自分の声がどう出てるのかが自分自身で確認出来ない為、ものすごく不安。
特に高音域はほんと出しにくく、めちゃくちゃな練習をしてしまいイップスに近い症状が出てしまい、更に出なくなり、落ち込むのループ。
実際に耳鼻科で検査なんかもしてもらったのですが、特にこれと言った原因は見つからず(逆にかなり耳は良い方ですよ!と言われた。笑)
ホルモン・自律神経のせいでしょう、との診断。
なのでお薬を出してもらえるわけでもなく、ただひたすらにこのホルモンさんが落ち着くのを待つしかなく・・・
もしかしたらこのまま歌えなくなっちゃうのかもしれないなあ、と漠然とした悲しみや不安の中にいました。
そんなふうに鬱々と過ごす中、少しずつではありますが耳や声の調子も戻ってきはじめ、また動画を録ってみようかなという気持ちになりました。
“今の声”を録っておきたいな、と。
もしかしたら以前みたいに声は出なくて悲しいかもだけど、まあそれも今の自分だしなあ、と。
なので、歌の撮り直しは3回まで、と決めて撮りました。
いい感じでエンディング・・・の時に選挙カーの大音響の声が入り込み、ぎゃ〜〜〜〜!!!と3回以上の撮り直しになったりもしましたが笑、ノエル・ホーザの歌詞に、メロディに引き上げてもらって、とても楽しく優しい気持ちで演奏出来ました。
今振り返ると声が出づらくてもがいてた時期を経て沢山の気付きや得ました。それは、
“完璧じゃなくてもいい、自分の愛する音楽を大切に心を込めて歌おう”
“出来不出来は自分が決めることじゃない。何を自分が届けたいか、届けられるかを考えよう”
集約するとこんな想いです。
この時期の経験は辛くはあったけど、もしかしたら“水”のような“種”のようなものだったのかな。
その種は今、私の中に根を下ろして、時にその生命力を見せつけてくれ、時にその木陰で休息を与えてくれ、これからも道しるべのようにそこに立ち続けてくれる、そんな気がします。
哀しみも歓びも昇華する大きく美しい音楽、サンバ、ボサノヴァ、ブラジル音楽。
やっぱり好きなんですよね、歌うことが。ブラジル音楽が。
焦る必要も、過去と比べる必要も無い。
これからも変化する体や心と共に、この美しい音楽を歌い続けていきたいな。
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