2017.01.24 楽しさの循環

一年の一番寒い時期がやってきました。
そうじゃなくても出不精の私は、ぴたっと家の中に閉じこもってしまいます
私は自他共に認めるインドアの人間で、独りで一日中家にいても、何かしらで楽しめます。

しかし最近、そんな自分を変えていきたいな、と感じるようになりました。
独りで個人的な事を深くマニアックに楽しむのもいいものですが、足腰の丈夫な内に(笑)
いろんなものを体験して、視野や世界を広げたい、と重い腰を上げ始めました。

そんなこんなも含めて・・・
年末に約束していた、新春歌舞伎に連れて行ってもらいました。

初めて観た歌舞伎は、故 中村勘三郎さんのコクーン歌舞伎。
“歌舞伎は長くて、敷居も(お値段も)高くて、ストーリーも分からない”と、嫌厭してた私は
大ショックでした。兎にも角にも面白い!そして、とても(敷居もお値段も)身近!!
ストーリーは日本人ならば、例え日本人じゃ無くとも、観ていれば分かります。
伝統と現代の流行り物などを融合させた舞台は、それはそれは楽しくて。
それから、歌舞伎ファンになりました。
今回、歌舞伎初体験だった友人も「何で今まで体験しなかったんだろう!すごく楽しい!」と大興奮。
物語や音楽、役者の美しさにすっかり魅せられたようでした。

思うのです。やはり、“体験”が大事なんだと。
伝統を伝えていくのは大切だと思います。
どう伝えていくか、守っていくか。それは演者や、その世界の人が案じる事であって。
私達観客は、まず体験すること。素晴らしい!と思ったら、また足を運んで。
そして、周りの人に(楽しかった事って言いたくなっちゃいますよね)それを広めていくこと。
それが一番なのかな、と。
机やテレビの前で【伝統を守るために何をすべきか】なんて、大きな事を思い悩むより、
まず各々が足を運んで体験して、その楽しさをどんどん伝えていくこと。
今回、初体験の友人を誘って良かった!
彼女は、今度は小学生の娘さんを連れてきたいって言ってました。
そうやって、楽しい事、文化は、未来へと引き継がれていくのでしょう。

先日、大江戸博物館に行きました。
繊細で精密なジオラマや、当時の資料が沢山あり、見どころ満載。
この写真は、両国の花火を愛でる風景を再現したものだそう。
屋形船も出て、橋の上の人々はなんとはなしに楽しそうです。今と変わらないのですね。
“楽しい”という感情、“幸せ”という想い。
それは、一番何かを伝え、広め、浸透させていくのに必要なものかもしれません。
幸せな記憶って、人生の核になり、残っていきますよね。

歌舞伎も博物館のジオラマもそうですが、楽しそうなんです。
なので舞台も生き生きと輝き、ジオラマの人たちは動き出しそうです。
演じてる人、造ってる人・・・皆、その生業が大好きなんでしょうね。
その溢れんばかりの楽しさ、精気、みたいなものを受け取りに、私達は足を運ぶのかもしれません。
小さいけれど、一演奏家として、いろいろな事を考えます。

ファーストアルバムつくりました!

ボサノヴァってどんな音楽でしょう?
カフェや静かなレストランで流れてるギターと小さな声の歌の音楽と言うと、ああ!とお分かりになるかもしれません。
それくらい日本ではボサノヴァは当たり前のように、私たちの日常に溶け込んでいます。

ボサノヴァは基本ギターと歌声で構成されている、とても小さな世界。
しかしその中には、ブラジルの歴史や壮大な自然、愛や人生など色とりどりの世界が広がっています。
そんなボサノヴァやサンバは、悲しい時も嬉しい時も人々の人生に寄り添ってきました。もちろん私の人生にも。

【サロン・ド・ボッサ】では、ギターやボーカル、弾き語りのレッスンを通して、皆さんにこの美しいブラジル音楽の世界を知っていただけたらな、と思います。
そしてレッスンだけでなく、音楽仲間と集ったり、好きな曲をシェアしあったり、発表会をしたり・・・ レッスンだけではなく、人と人がつながっていけるような、そんな場所になっていけたらという願いを込めて“サロン”という名前を付けました。

音楽との出会い。人との出逢い。
この音楽を通していただいた、宝石のようなものを皆さんとシェア出来たら。
私も皆さんにお会いするのを心より楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします!

サロン・ド・ボッサ(SALON de BOSSA)
https://salon-de-bossa.com/

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